事業内容

近年、ゲリラ雨などの集中豪雨による水害が増加しています。この背景には、都市化によって地表がコンクリートなどで覆われ、雨水が染み込む余地がなくなっていることが要因の一つとして考えられます。この問題を解決するため、「雨水貯留浸透施設」が注目されています。

都市型水害のリスクが増大中

近年、地球温暖化の影響により各地で豪雨が増加しつつあります。そのため、都市部の洪水被害に対する懸念は高まる一方です。本来、雨水は地中に浸透し、長い時間をかけて大気中に蒸発したり、河川に流出していました。ところが、都市化によって地表がコンクリートやアスファルトなどで覆われてしまったことから、雨水を地中に染み込ませる仕組みが損なわれています。これが集中豪雨の際に都市部で洪水を引き起こすきっかけとなっているのです。
こうした事態を改善するために近年注目されているのが「雨水貯留浸透施設」です。これは雨水を地下に浸透させたり、地表や地下に貯留させることで、地表に水があふれるのを防ぐ効果を発揮する施設です。
この施設は雨水を地表や地下などに貯めることで、必要な時に水資源として活用できるメリットもあります。つまり、防災面としての機能に加えて、資源の有効活用といったエコロジーの観点からも社会的なニーズが高まっているのです。

雨水流出抑制施設には貯留・浸透の２タイプ

「雨水流出抑制施設」には、二つのタイプがあります。
一つは「雨水貯留施設」で、地表や地下に雨水を貯留し、時間差をつけて下水道や河川に放流させ雨水流出のピーク量を減ずるものです。表面貯留は、駐車場やグランドなどの空地を利用して一時的に雨水を貯め降雨終了後放流するものです。地下貯留は、建築物や駐車場の地下にコンクリートやプラスチックを用いて貯留槽を作るものです。
もう一つの「雨水浸透施設」は雨水を地下に逃がす方式で、水害の予防に役立つとともに、施設によってはヒートアイランド現象といわれる夏場などの地表の温度上昇の解消につながります。雨水を浸透させるには、地表の面で浸透させる方法と、点あるいは線で浸透させる方法があります。前者の方法には、浸透性舗装や浸透池、空隙貯留浸透などが挙げられます。後者としては、浸透ますをはじめ、浸透トレンチ、道路浸透ます、浸透側溝などがあります。

商業施設をはじめとして普及が進む

「雨水貯留浸透施設」は、各地のマンションや大型商業施設、公共施設などで導入が進んでいて、都市型水害の予防や水資源の有効活用に向けた取り組みが始まっています。社団法人雨水貯留浸透技術協会の資料によると、日本における地下貯留浸透施設（プラスチック製）の累計施工実績は約160万m²（平成19年度時点）に達していて、年々増加傾向にあります。用途別の施工割合をみると、商業施設が全体の約3分の1を占めて最も多く、次いで住宅、学校、公園、道路となっています。その他の施設も約3分の1を占めていて、幅広い施設での普及が進んでいることがうかがえます。
なお、雨水貯留浸透の技術については、社団法人雨水貯留浸透技術協会が「雨水貯留浸透技術評価認定制度」を設け、施設の適正な導入に向けた評価認定を行っています。

商品TOPICS

社会的なニーズが高まっている「雨水貯留浸透施設」の普及に向け、当社では現在、次のような商品を取り扱っています。

雨水貯留浸透施設
「ニュートレンチくん」

より高い浸透効果を希望するなら、一体型の雨水貯留浸透施設「ニュートレンチくん」です。空隙率は95％に達していて、抜群の水処理能力を誇ります。また、ユニット本体内に散水管を装備。しかも、製品一個当たり約5kgという軽量設計で工事が容易といった特長があります。廃プラスチックを主な原料としていて、環境にやさしい製品といえます。
商品ページ

「プラダムくん」

より高い貯留効果を希望するなら、雨水貯留槽「プラダムくん」です。施工後の実質空隙率は90％以上で大きな貯留効果を発揮します。T‐25に対応した高い強度により駐車場下にも設置可能です。主要部品は1パーツで構成されていて、組立は専用ジョイントを接続するだけのラクラク施行。また、本体「貯留槽」内に土粒子を入れない流入装置を備えています。
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