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排水トラップのしくみ

日常の暮らしになくてはならない排水管。地味な存在ですが、実は優れた知恵が活かされています。排水管の途中には水が溜まる部分が設けられていますが、これを「排水トラップ」といい、溜められている水を封水(ふうすい)といいます。

代表的なトラップと製品事例(※共にダイドレ社製)

代表的なトラップと製品事例(※ともにダイトレ社製)

悪臭などを防ぐ排水トラップ

排水管内に排出される水には、さまざまな汚物が混入しています。これらは配水管などの内壁に付着して、悪臭を放つ有害な下水ガスや、伝染病の媒体となる衛生害虫などを発生させる原因となります。また、下水道には揮発性の高いガソリンなどの流入も珍しくなく、これらが排水管内を上昇して建物内部に進入してくると、住環境を汚染したり、場合によっては爆発などの事故につながる恐れもあります。
こうした事態を確実に防止するため、排水設備の配管の途中に設けられた仕組みが「排水トラップ」です。排水管の途中、あるいは器具の中に水を溜め、衛生害虫や悪臭などを進入させないトラップ(わな)の働きをしています。

16世紀に生まれた技術が今も活躍

トラップに溜められる封水は、浅いと破封しやすく、深いと自浄作用がなくなるため、封水の深さは50~100mmが必要と規定されています。また、一つの排水系統にトラップを直列に2個以上設けると排水の流れを悪くする原因となるため禁止されています。
水封式トラップが考案されたのは16世紀といわれています。単純な構造ではありますが、数世紀を経た今日でも確実性や信頼性の面からも優れた方法として採用され、排水管のさまざまな箇所で私たちの生活を支えています。

排水トラップはいつも清潔に

床の排水器具には、通称「わん」といわれる釣鐘状の物が入っており、床に流した水の一部が常に溜まるようになっています。「わん」の外れや損傷、または、封水がなくなっていると、トラップの機能がなくなってしまいますので、お掃除の際はご注意ください。
また、髪の毛、糸くず、ヘアピン、油ものなどは、排水管のつまりや封水がなくなる原因にもなりますので、流さないようにし、排水トラップはいつも清潔にしましょう。